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山野草など

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(※ 栽培データ:大阪市基準)

このジャンルについて

  1. ここにあるのは、多年草・宿根草類の中でも、野草や高山植物、古典園芸植物、野生ランなど、趣味家向けの植物である。(私の独断と偏見で分類。)一部、雑草としかいいようのない植物も混じっている。
  2. 「山野草」とは、日本や外国の山野に自生している、いろいろな草の総称である。その形態は、一年草、二年草、多年草(宿根草)、球根植物など、さまざま。なお、高山性のシャクナゲ類など、一部の低木〜灌木も、草ではないものの、山野草類として扱われる。
  3. 山野草類は、あまり品種改良がされておらず、自然のままの原種が好まれる傾向が強い。交配種もあるが、野生の姿や性質を色濃く残したままの品種が多い。
  4. 日本の山野に自生している種類が多いので、たいてい、地植えで育てることができる。イチゲの仲間など、鉢植えでは開花しにくい植物でも、地植えにすれば、よく開花する。ただし、夏に高温多湿になる暖地では、地植えできる種類が限られる。
  5. 多くの山野草類は、とにかく、土の水はけ・通気性にうるさい。そのため、鉢植えにする場合は、小粒〜中粒の硬質鹿沼土と軽石砂などを主体に、根腐れ防止剤を混合した、市販の山野草専用土を使ったほうが楽である。しかし、市販の専用土は、栽培容易な、一般的な山野草向けに配合された土なので、例えば高山植物のような、特に気難しい山野草類に対しては、あまり適さないようである。
  6. 自分で土を配合する場合は、硬質鹿沼土2:硬質赤玉土2:火山性砂礫(浅間砂、蝦夷砂、軽石砂、桐生砂、十和田砂、日光砂、日向砂、富士砂、六甲砂など)4:腐葉土またはバーク堆肥2、などの配合にする。ただし、腐葉土やバーク堆肥は、性質が頑健かつ耐暑性が強い植物にのみ用いる。少しでも疑問のある植物には、腐葉土やバーク堆肥を使わず、その分、硬質鹿沼土と硬質赤玉土の比率を増やす。自分で土の配合を工夫し、その植物にとって最適な土を作り出すのも、山野草栽培の楽しみの一つである。
  7. 高山植物など、特に耐暑性が弱い山野草類には、硬質鹿沼土と火山性砂礫の等量混合土を使うと、夏越しの成功率が高まる。硬質鹿沼土を使わず、火山砂礫だけを数種類ずつの等量混合もよい。いずれにせよ、植え付け前に、用土を1mm目のふるいにかけてから、水洗いして、みじん(微塵)を完全に洗い流しておく。
  8. 水切れに弱い山野草類に対しては、硬質ではない普通の鹿沼土または赤玉土6:火山性砂礫3:水ゴケの粉末1、などの配合とする。大粒の土だと水もちが悪いので、細かい粒の土を使うことが大事。完全な湿地性植物なら、水ゴケの単用でも十分育つ。
  9. 植える鉢は、駄温鉢か山野草鉢(焼締鉢)が適する。が、エビネにはエビネ鉢、オモトにはオモト鉢、というように、その植物専用に作られた鉢を使うのもよい。プラスチック鉢や化粧鉢、ビニールポットなど、通気性・排水性に欠ける鉢は、よほど丈夫な植物でない限り、使わないほうが無難。
  10. 特に暑さに弱い植物には、断熱鉢やトラフ(抗火石鉢や軽石鉢)が最適。抗火石鉢と軽石鉢は、夏に、浅く水を張った水盤の上に置けば、水切れ防止になり、気化熱のおかげで根が冷やされ、風情も出て、一石三鳥である。
  11. 発泡スチロール製の容器も、底に水抜き穴を開ければ、植え鉢として使える。通気性はないが、断熱効果が非常に高いので、暑さ寒さから根を保護したいときに重宝する。ただし、見た目は最悪。
  12. セッコクやフウランなどの着生植物は、自然の状態では、根がむき出しで、木や岩などに張り付いて生育している。そのため、人為的に栽培する場合も、鉢植えにするのではなく、ヘゴ板や流木などを用意し、そこにくっつけた方がよく育つ。ヘゴ板や流木の上に根を広げて置き、水ゴケを少しかぶせて、糸で巻いておけば、数ヵ月でつき始める。一度着生させれば、根腐れせず、植え替えの必要もないので楽。
  13. 山野草類は、比較的小型の植物が多く、小さな鉢で栽培することが多いので、水切れに注意する。真夏は特に乾きやすいので、一日数回の水やりが必要。腰水(浅い皿に水を張り、そこに鉢を浸すこと)にすると、水やりの負担が軽減されるが、過湿になる危険があるうえ、高温で水がお湯になると、根が傷む。
  14. 山野草類は、野生的な性質を強く残しているので、肥料は少なめでよい。ごく薄い液肥を、水やり代わりに与えるか、緩効性肥料を少量、置き肥する程度で足りる。全くの無肥料では、花が咲かない。用いる肥料は、リン酸(P)の含有量の多いものを選ぶとよい。
  15. 山野草類は、夏場に弱る植物が少なくないため、真夏は、完全に無肥料とするか、葉面散布肥料(葉に散布し、吸収させる肥料)に切り替え、根の負担を減らす。なお、暖地では、真夏に有機質肥料を置き肥すると、根腐れの原因となる。
  16. 施肥の時期は、大雑把に言って、早春〜春に咲く種類は花後すぐと秋、初夏〜夏に咲く種類は春と秋、秋に咲く種類は春と花後すぐ、である。
  17. 暖地の山野草栽培において、最大の障害となるのは、やはり夏越しであろう。中には、夏の高温多湿を苦にしない山野草類もあるが、「遮光」「水切れ防止」「施肥停止」の三点は、基本中の基本といえる。幸い、山野草類には、断熱鉢や軽石鉢、抗火石鉢、水冷鉢、滲み壺(しみ壺)など、暑さを避けるための、特有の植え鉢が多数存在するので、上手に利用したい。なお、具体的な夏越しの工夫については、別ページの「夏越し」に、いろいろ書いた。
  18. 山野草類は、そもそも温帯性の植物が多いため、冬越しについては、それほど苦労しない。ただし、太平洋側の地域では、冬に乾いた北風が吹き、植物を傷めることがあるので、風よけをする。また、鉢植えの土が強く凍結するのもよくないので、できればビニール温室などを設置し、その中に取り込む。鉢に、寒冷紗や不織布などをかぶせて保護するのも、よい方法である。
  19. オキナワチドリやナゴラン、夏咲きエビネ類のように、亜熱帯性の山野草類も、一部に存在する。そのような植物は、室内の涼しい場所に置いて越冬させるが、加温する必要はない。冬の温度が高すぎると、植物のためによくない。冬に葉が枯れてなくなる植物は、暗い場所に置いても問題ない。
  20. 戸外で越冬させているものは、意外と水やりを忘れがちである。たとえ、地上部が全て枯れてしまっていても、地下には根があるので、水やりを怠ると傷み、ひどいと枯れてしまう。ただし、ウチョウランなど、球根性の山野草類は、休眠中に水やりが多いと腐るので、鉢ごと発泡スチロール箱などに入れて密閉して、室内の寒い場所に置き、春までそのままにしておく。

植物名


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