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ハーブ

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(※ 栽培データ:大阪市基準)

このジャンルについて

  1. ここにあるのは、薬草・香草として使われる植物や、ポプリ・染料などに利用できる植物である。食用が目的の草本は、「野菜」の一覧まで。また、果実を利用する木本は、「果樹」の一覧へ。
  2. 「ハーブ」というジャンルは、あくまでも、人間側から見た利用価値を基準にした分類である。そのため、植物としての形態は、一年草、二年草、多年草、球根植物、落葉樹、常緑樹など、多岐に渡る。耐寒性や耐暑性もさまざま。
  3. 解説は、全て、鉢植えで育てることを前提にしている。ハーブ類は、地植えにしたほうが大きく育ち、収穫量も多くなるが、高温多湿に弱いものが多いため、梅雨〜真夏の間を無事にしのげるかが問題となる。そのため、鉢植えにしたほうが扱いやすい。
  4. ハーブ類は、どちらかというと、あまり品種改良がされておらず、原種に近い、野性的な性質を残すものが多い。そのため、基本的に丈夫で、肥料もあまり必要としない傾向がある。
  5. コリアンダーやマーシュ、ロケットなど、一年草・二年草タイプのハーブは、タネから育てたほうが、たくさん収穫できて経済的である。少しだけ収穫したい場合や、タネまきに自信がない場合は、苗を買ってきて育てる。
  6. 多年草や木本性のハーブは、タネから育てると、株によって、香りや風味に良し悪しが生じるので、市販の苗から始めたほうが無難である。なお、ミントなら「ペパーミント」、ラベンダーなら「ヒッドコート」、というように、特定の品種にこだわりたい場合は、必ず、挿し木苗か株分け苗から育てる。その他、カレープラントやレモングラスのように、タネの入手が極めて難しい植物も、苗から始める。
  7. 香草類の苗を買うときは、葉を軽くつまみ、香りを確かめるとよい。
  8. 入荷後、時間の経っている苗は、大勢の人に葉を触られ、傷んでいることがよくある。(購入時はわからなくても、数日後に葉が枯れ込んでくることがあるので、注意が必要。)
  9. 基本的に、寒さに弱いハーブは春、暑さに弱いハーブは秋に入手し、すぐに植え付けるのがよい。
  10. セリ科植物など、直根性(一本の太根が長く伸び、細根が少ない性質)のハーブは、移植を嫌うので、根に付いた土を崩さないよう注意して植える。
  11. 多くのハーブ類は、ヨーロッパや地中海沿岸など、夏が比較的冷涼で乾燥する地域に自生している。しかし、日本の夏は、寒冷地の一部を除き、きわめて高温多湿である。ハーブ類の栽培において、夏越しが大きな問題となるのは、この気候の差が原因である。
  12. 高温多湿に弱いハーブは、夏越しの成功率を少しでも高めるため、梅雨入り前に、必ず枝透かし(切り戻し)を行っておく。枝が込み入っている部分を優先的に透かし、通風を図るように心がける。あまり強く切り過ぎると、かえって株が弱るので注意。
  13. 暖地では、いつ枯らすかわからないので、5〜6月か9〜10月頃に挿し木を行い、予備の小苗を常に用意しておくとよい。どちらかというと、秋に挿したほうが、よい苗ができる。
  14. 年老いた古株ほど夏越しに失敗しやすいので、2〜3年おきに、挿し木や株分けなどを行い、株を若返らせるとよい。
  15. 大切なハーブは、鉢植えにし、梅雨の長雨に当てないように栽培すると、枯らす危険が少しは小さくなる。
  16. 全てのハーブが高温多湿に弱いわけではない。ステビアや、中南米原産のセージ類、バジル、レモングラス、レモンバーベナなどは、熱帯〜亜熱帯地域に自生しており、暑さに強い。ただ、これらのハーブは、耐暑性があるかわりに耐寒性がないので、冬は、霜除けしたり、室内に入れるなどして保護する。
  17. ヨーロッパや地中海沿岸地域に自生するハーブ類は、耐寒性が強いので、戸外で越冬できる。ただし、極寒地では危険なので、室内に入れたほうがよい。
  18. 大部分のハーブ類は、酸性の土を嫌い、石灰分を好む。年に一度は、土に苦土石灰をすき込むとよい。
  19. 多くのハーブ類は日光を好むので、必ず日なたで栽培する。真夏だけは、日光が強すぎるので遮光するとよい。室内で育てたりすると、日光量が不足するので、モヤシのように軟弱になってしまう。
  20. 例外的に、チャービルやパセリなど、弱光で育てたほうが軟らかい葉が収穫できるものは、室内栽培でも作れる。いつでも葉を摘み取れるよう、台所の窓辺などで育てるとよい。
  21. 水やりは、土の表面が白く乾いてから行うのが大原則である。ハーブ類は、ほとんど野草なので、土の乾燥にはかなり強い。反面、過湿に弱いので、常に、乾き気味の管理を心がけたほうがよい。栽培に慣れていない人ほど、水切れを恐れるあまり過湿にしてしまい、それが原因で枯らすことが多いものである。
  22. 地植えで育てている株は、よほどの干ばつでも来ない限り、水やりの必要はない。ただし、湿地が好きなハーブ(例、マーシュマロウなど)は例外。
  23. 上記のように、ハーブ類は、野生的な性質が強いので、あまり多くの肥料を必要としない。ハーブ類への施肥は、他の草花類よりも、量を少なめにするのが基本である。
  24. ただし、収穫作業を行うと、株がダメージを受けるので、作業の直後に、2,000倍ほどに薄めた液肥を与えるとよい。そうすれば、株の体力を早く回復させることができる。
  25. オレガノやタイムなど、茎葉を利用するハーブは、いつでも好きなときに収穫できるが、最適期は、植物内の有効成分が最も多くなる、開花直前〜開花初期である。ただし、マーシュやロケットなど、一年草の葉菜類は、花茎が出る前に収穫を終えなければならない。
  26. 花や果実を利用するハーブは、花が咲いたり、果実が熟せば、その都度摘み採って収穫する。根を利用するハーブは、休眠期に入る晩秋に、根を掘り上げる。
  27. 葉を収穫する際は、なるべく、下葉(または外側の葉)から順にかき取る。軟らかい新芽を収穫する場合は、全ての芽を摘み取ると、株が弱るので、いくつか残しておく。
  28. どの部位を収穫するにせよ、実際の作業は、早朝〜午前中に行うのが望ましい。
  29. 収穫したハーブを乾燥保存したい場合は、ザルの上に広げ、冷房や暖房の風に直接当てると、手早く乾かすことができる。暗い場所で乾燥させると、色もきれいに仕上がる。なお、乾燥させると香りや風味が失われるハーブは、収穫したらすぐに、冷凍保存するか、オイル(油)、ビネガー(酢)、ワイン、砂糖などの中に漬け込むとよい。
  30. 「ハーブ」と呼ばれる植物の中には、毒性のあるものも多数含まれている。ジギタリス(フォックスグローブ)やチョウセンアサガオ(曼荼羅華)、ブルーム(エニシダ)などがよい例で、これらは危険な毒草であり、同時に薬草でもあるため、ハーブに分類されることがある。(まさに「毒と薬は紙一重」である。)また、カモミールやセージのように、少量では問題なくても、多量に摂取すると体によくないものや、アロエなど、妊婦や特定の疾病患者に対して有害なハーブもある。さらに、ラムズイヤーやルーのように、そもそも食用ではないハーブもある。言葉や雰囲気に踊らされず、どのハーブにどのような効果があるのか、よく調べてから利用する習慣を身に着けたいものである。

植物名


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