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糸状菌による病害6


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材質腐朽病

発生時期 周年
被害箇所 【きぞめたけ病】幹、枝、根など。
【べっこうたけ病】地際部分、根の樹皮下など。
【幹心腐病】幹、枝など。
【幹辺材腐朽病】幹、枝など。
主な症状 【きぞめたけ病】
内部から暗黄色になって腐朽し、ひどいと空洞ができる。外見からは発病がわかりにくい。
【べっこうたけ病】
樹皮下が淡黄色〜白色になって腐敗する。やがて、腐敗部分に硬いキノコを多数生じる。
【幹心腐病】
内部から褐色〜黒色になって腐朽が進行し、やがて大きな空洞ができる。
【幹辺材腐朽病】
表層部から褐色〜黒色になって腐朽し、次第に幹の内部へ進行する。腐敗部分は溝状に陥没し、キノコを生じる。
対策 被害部分を深めに削り取り、薬剤を使用。病状が進行した株は周りの土とともに処分する。
【薬剤】
【塗布】カケンゲル塗布剤、カルスメイト、ケアヘルスO、ゴーザイA、トップジンMペースト、バッチレート、ベフラン塗布剤3など。
【散布・土壌灌注】オーソサイド水和剤80、バイレトン水和剤、バシタック水和剤75、モンカット水和剤、モンセレン水和剤、リゾレックス水和剤など。
予防策 株に無用な傷を付けない。剪定後は必ず癒合剤を塗る。枯死した木本が近くにあれば除去する。土の水はけを改善する。土に未熟な有機物を混ぜない。
【薬剤】
【散布・土壌灌注】上記。樹木類は、冬季に石灰硫黄合剤を散布。
主な被害植物 【きぞめたけ病】
【樹木】ヒノキ、ヒバ類など。
【べっこうたけ病】
【樹木】サクラ、ニセアカシアなど。
【幹心腐病】
【樹木】カンバ類、サクラ、マツ類、モモなど。
【幹辺材腐朽病】
【樹木】サクラ、マツ類、モモなど。
ひとこと 材質腐朽病は、菌の種類や被害箇所によって多くの病名がある。古い木本ほど発生しやすい。
秋になると、腐朽部分に、さまざまな種類のキノコを生じる。これらのキノコは、その形状から「サルノコシカケ」と呼ばれる。

(※ データ:大阪市基準)

さび病

発生時期 【黒さび病】4〜6月・9〜10月
【さび病】3〜6月・9〜11月
【白さび病】4〜6月・9〜10月
【葉さび病】5〜10月
被害箇所 【黒さび病】葉裏、茎など。
【さび病】葉、果梗、果実、茎、葉柄など。
【白さび病】葉、茎、がくなど。
【葉さび病】葉裏など。
主な症状 【黒さび病】
茶褐色〜黒褐色をした、小さな粉っぽい病斑が多数でき、次第に拡大・融合する。病斑は、いぼ状に盛り上がっている。
【葉】病斑の裏側が黄色く変色している。
【さび病】
円形〜楕円形で黄褐色〜暗褐色・赤褐色・淡黄色などをした、小さないぼ状の病斑が多数できる。やがて、病斑の表面に縦方向の亀裂を生じ、黄橙色または紫褐色をした粉状の胞子を噴き出す。
【葉】病斑の裏側が黄色く変色している。
【白さび病】
円形で灰白色〜淡黄色をした、小さないぼ状の病斑が多数できる。病斑のいぼが破れると、白い粉が出る。
【葉】病斑の裏側が淡黄色〜淡褐色に変色している。症状がひどいと、葉が萎縮・変形する。
【葉さび病】
黄褐色〜黄橙色をした、小さないぼ状の病斑が多数できる。病斑の表面には、黄色い粉が出る。気温が低下すると、黄色い粉が消え、病斑が暗褐色に変色する。
対策 被害部分を全て除去し、薬剤を使用。
【薬剤】
【散布】ICボルドー、Zボルドー、アミスター20フロアブル、アンビルフロアブル、イオウフロアブル、エムダイファー水和剤、園芸ボルドー、オーソサイド水和剤80、カリグリーン水溶剤、キャプタン水和剤80、グラステン水和剤、クリアパッチDF、クリーングラス水和剤、グリーンダイセンM水和剤、クリーンヒッター、コサイドボルドー、サビミン水和剤、サプロール乳剤、サンボルドー、ジマンダイセン水和剤、ジャミロン水和剤、シルバキュア乳剤、ストロビーフロアブル、ストロビードライフロアブル、センチネル顆粒水和剤、ターフトップDF、ダイファー水和剤、チルト乳剤25、ドイツボルドーA、ドウジェット、トップジンM水和剤、トップティ水和剤、トリフミン水和剤、バイコラール水和剤、バイレトン水和剤、バシタック水和剤75、ビスダイセン水和剤、プラントバックス水和剤50、ベニカX乳剤、ヘリテージ顆粒水和剤、ポリオキシンAL水和剤、マネージ水和剤、マンネブダイセンM水和剤、ユーパレン水和剤、ラリー水和剤、リドミルMZ水和剤、ロブラール水和剤など。
【補足】
同一薬剤の連続使用は避ける。
薬害が出るので、ナシにはサプロールを使用しない。
予防策 周囲の雑草を除去する。土の水はけを改善する。株に水をかけない。できれば雨に当てない。通風を改善する。株元を清潔に保つ。十分な日照を確保する。肥料不足を改善する。窒素肥料を控える。雨で跳ね上がった泥が株に付かないようにする。近くに被害株があれば除去する。病原菌の中間寄主となる下記植物を近くで栽培しない。
【さび病】アワブキ、カタバミ、ヘクソカズラ、ミヤマハハソなど。
【葉さび病】ウツギ類、カラマツ、ササ、タケ類、ポピー、マンサク、ヤナギなど。
【薬剤】
【散布】上記。樹木類は、冬季に石灰硫黄合剤を散布。
主な被害植物 【黒さび病】
【草花・鉢花】カーネーション、キク、ナデシコ類など。
【さび病】
【草花・鉢花】アイリス類、アスター、アネモネ、カーネーション、カンナ、サクラソウ、スミレ、ナデシコ類、パンジー、ヒオウギ、ヒマワリ、フリチラリア、プリムラ、ベゴニア類、ヘメロカリス、マーガレット、ミヤコワスレ、ユリなど。
【観葉植物・葉もの】コーヒーノキ、シバ類、タケ類など。
【樹木】アケビ、アジサイ、イチジク、イボタノキ、キンモクセイ、クチナシ、グミ、サクラ、サツキ、シャリンバイ、スグリ類、ツツジ類、ネムノキ、ハギ、バラ、ヒイラギ、ヒペリカム、ヒユウガミズキ、ブドウ、ムベ、モクセイ類、モモ、ヤナギ類、リンゴなど。
【ハーブ・野菜】インゲン、シソ、ソラマメ、タマネギ、トウモロコシ、ニラ、ニンニク、ネギ、ミツバ、ミント類、ラッキョウなど。
【ラン】エピデンドラム、エビネ、カタセタム、シクノチェス、ファイウス、マキシラリア、モルモデスなど。
【白さび病】
【草花・鉢花】キクなど。
【葉さび病】
【観葉植物・葉もの】ササ、タケ類など。
【樹木】ウツギ類、マツ類、マンサク、ヤナギ類など。
ひとこと さび病菌の一種による病気。比較的若い組織に発生する傾向がある。雨が多いと多発し、高温・乾燥時には発生が減る。
病斑に触れると、鉄錆びのような黄色〜赤褐色の胞子が付着する。一度発生すると、完治しにくい。
さび病菌は、時期によって寄生する植物を替える「異種寄生菌」として有名。まず中間寄主に寄生し、その後、栽培植物に移ってくる。
また、うどんこ病菌とともに「活物寄生菌」(生きた細胞にしか寄生しない菌)としても知られる。
アブラナ科野菜の「白さび病」は、これとは別の病気。

(※ データ:大阪市基準)

縮葉病

発生時期 4〜5月
被害箇所 新葉、果実の表面など。
主な症状 最初、赤い小斑点ができて膨らみ、葉の生長とともに、全体が黄色〜赤褐色・桃色などに変色し、膨張・変形する。被害葉は表面に白い粉を吹き、やがて褐色になって枯れ落ちる。
まれに、果実の表面に発生することもある。
対策 被害部分を全て除去し、薬剤を使用。
【薬剤】
【散布】ICボルドー、Zボルドー、オーソサイド水和剤80、オキシボルドウ、オキシラン水和剤、オキシンドー水和剤、カスミンボルドー、カッパーシン水和剤、キノンドー水和剤、ジアリン水和剤、ストロビードライフロアブル、ダイファー水和剤、ダイボルトフロアブル、ドキリン水和剤、パルノックス水和剤、ビスダイセン水和剤、プルーク水和剤、有機銅水和剤80など。
【補足】
薬害が出るので、スモモにはビスダイセン水和剤を使用しない。
散布後は薬液を早く乾かす。
予防策 土の水はけを改善する。株に水をかけない。できれば雨に当てない。通風を改善する。株元を清潔に保つ。
【薬剤】
【散布】上記。樹木類は、冬季に石灰硫黄合剤を散布。
主な被害植物 【樹木】アンズ、ウメ、スモモ、モモ、ナシ、リンゴ、ヤナギ類など。
ひとこと タフリナ属菌による病気。低温多雨で発生が多い。
一度発病すると、その後は毎年発生する傾向がある。

(※ データ:大阪市基準)

樹脂病(ゴム病)

発生時期 5〜10月
被害箇所 幹、枝など。
主な症状 暗褐色の水浸状病斑ができ、やや盛り上がる。やがて、病斑に亀裂を生じ、半透明で黄褐色のヤニを出す。ヤニは粘性が強く、アルコール臭がする。
対策 被害部分を深めに削り取り、薬剤を使用。病状が進行した枝は切除する。
【薬剤】
【塗布】カケンゲル塗布剤、カルスメイト、ケアヘルスO、ゴーザイA、トップジンMペースト、バッチレート、ベフラン塗布剤3など。
予防策 土の水はけを改善する。株に無用な傷をつけない。株に水をかけない。剪定後は必ず癒合剤を塗る。適期以外の強剪定を避ける。発病部分を削り取った器具は消毒するまで再利用しない。
【薬剤】
【散布】樹木類は、冬季に石灰硫黄合剤を散布。
主な被害植物 【樹木】アンズ、カンキツ類、スモモ、モモなど。
ひとこと 原因となる菌はさまざま。害虫の食入を受けたり、胴枯病にかかるなど、樹勢が衰えたときに発病しやすい。

(※ データ:大阪市基準)

白絹病

発生時期 5〜10月
被害箇所 地際部分、根、球根など。
主な症状 褐色〜黄褐色の水浸状病斑ができて軟化腐敗し、白い絹糸状のカビを密生する。
被害株は枯死し、地際付近に黄褐色〜赤褐色(新しいときは白色)をした、小さな粒状の菌核を多数生じる。
対策 被害株は周りの土とともに処分する。
予防策 土の水はけを改善する。連作を避ける。通風を改善する。土に未熟な有機物を混ぜない。有機質肥料を控える。窒素肥料を控える。土の過湿を避ける。土壌酸度が酸性に偏らないようにする。被害株に用いた土や器具は消毒するまで再利用しない。土の過度の乾燥を避ける。冬に天地返しを行う。地温の上昇を防ぐため、株元をマルチングする。
【ハーブ・野菜】ネギ類を混植する。
【薬剤】
【散布・土壌灌注・土壌混和】オーソサイド水和剤80、タチガレン液剤、バシタック水和剤75、バリダシン液剤、フロンサイド粉剤、モンカットフロアブル40、モンカット水和剤、モンカット粒剤、モンセレン水和剤、リゾレックス水和剤、リゾレックス粉剤、リドミルモンカット粉剤など。
主な被害植物 【草花・鉢花】アイリス類、イカリソウ、インパチエンス、ウラシマソウ、オミナエシ、カーネーション、ガーベラ、カラー、カラマツソウ、カンアオイ、カンパニュラ、キク、ギボウシ、グラジオラス、クレマチス、クンシラン、サボテン類、ジャーマンアイリス、シャクヤク、ダリア、チューリップ、ニチニチソウ、ヒマワリ、ホウセンカ、ホトトギス、ミヤコワスレ、ユリ、リアトリスなど。
【樹木】アジサイ、ジンチョウゲ、スギ類、チャ、ブドウ、ボタン、マツ類、ユキヤナギなど。
【ハーブ・野菜】ゴボウ、トマト、ニラ、ネギ、ピーマン、フキ、ラッキョウなど。
【ラン】ウチョウラン、シンビジウム、デンドロビウム、バンダ、ファレノプシス、リカステなど。
ひとこと 気温30〜35℃前後の高温期の発生が多い。

(※ データ:大阪市基準)

尻腐病

発生時期 5〜11月
被害箇所 結球野菜の接地面、地際部分、球根の発根部など。
主な症状 不整形で褐色〜茶褐色をした水浸状病斑ができてへこみ、軟化腐敗する。病斑上に白いカビを生じることもある。
やがて、株の上部や結球内部にまで腐敗が進行し、葉も外側から黄色くなり、枯死する。
対策 被害株は周りの土とともに処分する。
予防策 連作を避ける。地際部分に無用な傷を付けない。被害株に用いた土や器具は消毒するまで再利用しない。近くに被害株があれば除去する。
【球根植物】被害株から子球を取らない。掘り上げた球根はすぐに乾燥させる。
【薬剤】
【土壌灌注・種苗浸漬・球根粉衣】オーソサイド水和剤80、トップジンM水和剤、ベンレート水和剤など。
主な被害植物 【草花・鉢花】アイリス類など。
【ハーブ・野菜】ハクサイ、レタス類など。
ひとこと アイリスはフザリウム属菌、結球野菜はやリゾクトニア属菌によって起こる。気温24℃前後で発生しやすい。
トマトやピーマンの「尻腐病」は、果実の尻部が暗緑褐色に変色するが、これはカルシウム欠乏による生理障害である。

(※ データ:大阪市基準)

白さび病(糸状菌性)

発生時期 3〜11月
被害箇所 葉など。
主な症状 葉裏に、円形で灰白色〜淡黄色をした、小さないぼ状の病斑が多数できる。病斑のいぼが破れると、白い粉が出る。病斑の裏側(葉の表側)は、淡黄色〜淡褐色に変色している。
症状がひどいと、葉が萎縮・変形する。
対策 被害部分を全て除去し、薬剤を使用。
【薬剤】
【散布】クリーンヒッター、サンドファンC水和剤、ダコニール1000、ユーパレン水和剤など。
予防策 土の水はけを改善する。株に水をかけない。通風を改善する。できれば雨に当てない。株元を清潔に保つ。十分な日照を確保する。肥料不足を改善する。窒素肥料を控える。耐病性品種を栽培する。
主な被害植物 【ハーブ・野菜】カブ、カリフラワー、キャベツ、コマツナ、シュンギク、ダイコン、チンゲンサイ、ハクサイ、ワサビなど。
ひとこと アブラナ科野菜に発生する。さび病菌による「白さび病」とは別の病気である。

(※ データ:大阪市基準)

白星病

発生時期 4〜10月
被害箇所 葉、茎など。
主な症状 円形で褐色の小斑点ができて拡大し、円形〜角型で、灰褐色〜灰白色・暗褐色などをした、小さな病斑を多数形成する。
病斑の中心は灰白色で、輪郭は濃褐色。古い病斑上には、黒い点々を多数生じる。
対策 被害部分を全て除去し、薬剤を使用。
【薬剤】
【散布】ICボルドー、Zボルドー、エムダイファー水和剤、コサイドボルドー、サンボルドー、ダイファー水和剤、ダコニール1000、ドイツボルドーA、ドウジェット、トップジンM水和剤、トリフミン水和剤、ビスダイセン水和剤、ベンレート水和剤、マンネブダイセンM水和剤、ユーパレン水和剤など。
予防策 通風を改善する。株元を清潔に保つ。葉に水をかけない。
【薬剤】
【散布】上記。樹木類は、冬季に石灰硫黄合剤を散布。
主な被害植物 【草花・鉢花】カーネーション、ナデシコ類、ベゴニア類など。
【樹木】アオキ、ケヤキ、ナシ、バラ、ムクゲなど。
【ハーブ・野菜】ショウガなど。
ひとこと 苗の時期に発生しやすい。病斑内にある、 白い星のような点がこの病気の特徴。

(※ データ:大阪市基準)


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